第1陣結審を受けて

第1陣結審を受けて

弁護士 三上直子

私が小学生の頃,小学校の音楽室の天井にアスベストが使用されていました。担任の先生から,アスベストは発がん性があるので,夏休み中にそれを除去するための工事をするのだという説明を受け,初めてアスベストというものの存在とそれが健康に悪影響を及ぼすということを知りました。

 当時はアスベストの本当の恐ろしさを理解するには至らず,除去工事をする作業員の方々の健康にも思いが及ばないままでしたが,それから20年以上の月日が経ち,司法試験に合格してから,深刻な健康被害に苦しんでいる方が大勢いることを認識し,弁護団への加入を希望しました。

 現在は,公判の期日に出席し,ホームページ用の報告を作成したり,電話相談会の担当をしたりという仕事を主にしています。

 先日,第1陣が結審し,法廷でお二人の原告が意見陳述をされました。

 お一人は健康が悪化していくことの恐怖を語り,もうお一人は,遺族原告として,家族がアスベストによる中皮腫で亡くなったことの喪失感や国と企業への怒りを語り,切実な思いが伝わってきました。

 5年間にわたる第1陣訴訟は判決を残すのみとなりましたが,第2陣は,今後も追加提訴が予定されています。一人でも多くの被災者が救済されるよう,私も弁護団の一員として活動していきたいと思っています。

この記事を書いた人

私たちは、アスベスト被害者を救済し、アスベスト被害を根絶するために、「北海道アスベスト被害者支援弁護団」を設立し、建設アスベスト訴訟の提起など、被害者の救済に取り組んでいます。現在、北海道内の多数の弁護士が当弁護団に参加しています。

コメント

コメントする